エグゼクティブ退職後、実家の運送業を継いだ OB ・泉川さんのEXECUTIVE Life.

2023年02月13日

OB・OGインタビュー

エグゼクティブを退職後も、様々なステージで挑戦をし続けているOB・泉川さんのEXECUTIVE Life.(注1)を伺います。


*泉川さんプロフィール*

【エグゼクティブでの経歴】
・在籍年数:7年(2011年4月入社、2018年7月まで在籍)
・業務内容:クライアント企業の営業支援(商談セッティング、商談代行等)、エグゼクティブの自社営業(商談)、チームリーダーとしてマネジメント
山梨支社、立川支社の立ち上げ・運用

【退職後~現在】
・4年前にエグゼクティブを退職し、沖縄の実家の運送業を継ぐ。


ー 昨年、こみゅフェスにも来ていただいて、20周年記念に素敵な観葉植物をありがとうございました!

ー エグゼクティブを退職して、今どんな仕事をされていますか?

沖縄の実家の運送業を継いでいます。
農業に特化した運送業で、主にJAさんのものを扱っています。
農協さんの肥料や、沖縄でいうと畜産、特に黒毛和牛の子牛を育てるのが盛んなので、牛の餌の運搬などをメインでやっています。

特に力を入れていることは、農家さんと荷主さんを直接繋げ、農家さんの経費削減を目指しています。
人と企業をつなげて、そこでモノが動くので、営業担当のような役割が大きいです。
お客さんには結構喜んでもらえて、ここ1,2年は色々と声をかけてもらうことが増えてきたかなと思います。

ー 今のような動きをするのに、何かきっかけがあったのですか?

エグゼを退職して実家に戻ったのは4年ほど前で、戻って1年ぐらいで会社が傾いたんです。
JAさんの不祥事で農家さんのJA離れがあり、うちの会社も売り上げが3分の1くらいに。
それで父がもう経営したくないと。
その時に「僕が引き継ぎます」という形になりました。もともといつかは継ぐ予定でした。

業界的にはJAさんを外すのはタブーですが、経営を立て直すために、あえてJAさんを外しました。
そうすることで農家さんが儲かり、結果的にはJAで物を買うことが増えてくる。そしてまた農家さんもうちも儲かるという仕組みになって。
お客さんのお客さんに稼いでもらわないとみんなが儲からないので。そういうところを考えていましたね。

農家さんから「JA外して、あんたについていって大丈夫ね・・?」と不安がられましたが、黙って俺についてこいみたいなスタンスでやりましたね。
結果的にはうまくいきました。今、JAさんはうちの一番の取引先です。

ー 泉川さんは在職中も先を見据えて動いていましたね。

そうですね、エグゼにいたときも半年に1度ぐらい代表が色々と変えてくるじゃないですか。それを経験しているので、新しいものに対して、あーだこーだ言わず、とりあえずやってみるという。先頭に立つ人だけ成功する形が見えていればいいのかなと。
今自分が先頭に立つ立場になったら大変なこともよく分かりました。

ー 山梨支社立ち上げの時も、泉川さんが仕切ってくれましたね。

あの頃、僕は山梨にいましたから、本社のメンバーと「何かあったらすぐ連絡してね」と連携を取っていたことを思い出しました。

懐かしいですね。山梨支社立ち上げの時は、色々あって、人生変わった気がします。
苦難に立ち向かう心ができたというか(笑)
3年前に家業で苦境に立った時、山梨の経験が無かったら、諦めてまた東京に戻っていたと思います。

ー 泉川さんの人柄というのも大きかったですね。いまだにメンバーの間で泉川さんの話は出るので、偉大な存在だったと思います。

サンドバッグと言われていましたからね(笑)。
代表からはああしろと言われ、メンバーからはこうしたいと希望があって。
反発すると物事がうまくいかないので。とりあえず受けておこうと。
代表からは「緩衝材だよね〜」って言われましたね(笑)。

当時悪いことも続いたのですが、代表に色々言葉をかけてもらって。
また、人事のTさんが色々お節介焼いてくれたのも助かりましたね、ほんとに。
Tさんみたいな人、会社に居て欲しいと思いますもん。

ー Tさんの存在はかなり大きいと思いますね。

入社される前と後では社内の雰囲気が全然違いますね。
入社される前は殺伐とした、いわゆる営業会社の雰囲気というか。入社されてからお節介おばさんいると明るくて楽しいな、と。褒め言葉です(笑)。随分助けられましたね。


ー 泉川さんは、この先どんな輝ける未来を想像していますか。

未来というか、経営理念があります。

僕の周りで困っている人がいっぱいいるので、その人の困り事を解決したら、僕もお仕事をいただくので、僕も利益が出て、お客さんも利益出るじゃないですか。
その循環を広げていきたいと思います。周りの人たちが「何か困ったら泉川に言っておこう」という形を10年ぐらいで作れたらいいなと思っています。

なぜこんな考え方になったのかというと、エグゼに居た頃、自分が帰る前に「何かお手伝いできることありますか?」と他の人に声かけてから帰っていましたよね。

それが自分の中で残っていて、今の仕事で配達先に行って挨拶終して終わり、じゃないんです。伝票にサインをもらったら「お客さん。何か困っていることありますか?」と聞いて帰るというのを2ヶ月ぐらいやっていたら、たくさん仕事を貰って。
9ヶ月くらいで黒字売り上げに戻しました。
当時のエグゼのそういった文化に触れられたことが今の仕事に活きているので、とても感謝しています。

ー 「何か困っていることありますか?」の一言は大きいですよね。

実は大事なことですよね。
昨日、1年ぶりくらいに牛農家さんから電話がきて「千葉から沖縄に車を運びたい」という依頼を受け、帰り際に「何か他にありますか?」と聞いたら、千葉の牧場が、沖縄のサトウキビの搾りカスを年に1000トンぐらい欲しいという話があると。

実は、沖縄県はサトウキビ搾りカスを何億もかけて処理しているんです。
「あー千葉にサトウキビの搾りカス!送る送る!」と、また仕事が生まれました。
サトウキビ振興組合のお偉いさんも知っているので、今からその話をしに行きます。
たった一言ですけど、そこから仕事につながっていて、面白いです。

ー 困りごとゼロの人っていないですからね。

そうですね。
うちのドライバーさんにも、挨拶がわりに「何か困っていることありますか?」と言ってもらうことまでは企業文化として習慣づけられてないので、それは自分の課題です。 それができたらもっと仕事が増えると思っています。

ー まさに輝ける未来につながる話ですね。

エグゼでも同じようなことがありました。
クライアントさんが1回エグゼに頼んで、3ヶ月ぐらいで離れて、半年とか1年しないうちにやっぱうまくいきませんでした、と戻ってくる。

代表がそういう時によく言っていたんです。
お客さんには「『何か困ったらいつでも連絡してくださいね。』と伝えて、いつでも隣にいるような形で連絡しておきなさいよ」と。
これを自分の中で意識してやっていますね。

エグゼ在職中から使用しているorionビールのジョッキ(中身はお茶)

ー 今を実現するために、どんなことに挑戦してきましたか?

挑戦してきたというよりも、何かに挑戦して、うまくいかなくて追い詰められた時に自問自答する、という方法を代表から教えてもらいました。
自問自答すると物事がうまくいくなと思います。今のところ外したことがないですね。

ー 自問自答とは具体的にどういうことをするんですか?

うまくいくためにはどうしたらいいのか?と自分に質問し、
こうしたらいいんじゃない?と自分で答える。これを書き出していきますね。

恥ずかしいので、誰にも見せないですけど、これをやっていると、物事に挑戦してうまくいかなかった時に見返すと、本当に自分がやりたかったことと、今やっていることがズレてる場合が多いので、本当にやりたかったことに戻すと大体うまくいく。

ー 大事にしている考え方や、ルールはありますか?

大事にしていることは、困っている人を助けたいという考えは常日頃持っていますね。
助けるにしても、お互いがちゃんと利益が出るのか、と新しい仕事を始める時によく考えますね。

以前、エグゼに、”理想の営業マン”というのがありまして、変身計画や、きちんと挨拶をする、など営業マンとしての基本事項があって。
いくつかピックアップして自分が人と接する時にルール化しています。

例えばお礼を3回言うというのがあります。

代表にご飯をご馳走してもらったら、その時ありがとうございました!と言い、
お礼のメールを送って、次会った時に、またありがとうございました。と伝える。
これはいまだに守っていますね。自分の中の習慣として。

ー 壁にぶつかったときに、どうやって乗り越えてきましたか?

毎回ぶつかってますよー。僕、不器用なので周り見えてなかったんですよ。
代表に、なんでこうしないの?お前はほんとに同じことばっかり言わせないでよー、と。

肉まんの話は、何回されたか分からないです。
お客さんが肉まんを求めてコンビニに来て「肉まんはありません」しか言わないのは営業マンとしてどうなんだ。
近くに肉まん屋があるから勧めてあげるとか、肉まんはないけどパンはどうですか。とか言えないのかと。

今は壁を乗り越えるために、一旦離れてみるという癖はつけています。
そして自問自答しながら、どういう課題なのか確認しながらやっていますね。

当時、代表も何回も言ってくれていたので、本当にありがたかったですね。思い返すと。
今話していて、社員との向き合い方を思うところありましたので、今後改善したいと思います。

僕、いまだにエグゼの時に使っていたノートを持っていますからね。
振り返ることで、壁を乗り越えられたり。実は似た課題も多い。
あの時はこうだったなと振り返えられるといいかなと思っています。


ー これはホントに学んでおいて良かったっていうことがあれば教えてください。
外に出たからこそ分かることもありますよね。エグゼの社員に向けてぜひ。


「受け手側の立場になって考える」ですね。
代表を見ていると、どこ行っても成功するんじゃないかなって思うぐらい。当時そう信じてついていっていたので、トップの人のやることを真似ていくっていうのは、外に出た時にも大体当てはまります。
20年過ぎてもこれだけ継続できる会社って、しかも一代で作り上げているのでね。

仕事に限らず、相手が何考えてわかっていて、それをしてあげるだけで喜んでくれるので、だいたいうまくいと思います。
これは終わりがないものだとは思うんですが。自分の中では是非極めていきたいですね。

ー 業界は関係ないですもんね。
外に出たからこそ分かることもありますよね。エグゼの社員に向けてぜひ。


関係ないと思いますよ。僕この業界では変人扱いされているんですよ。
「何をしたいですか?」って聞いて答えてもらったら、大体その場でも単価が分かるので、「これぐらいだけど、やる?やらない?」って聞いちゃうんですよ。
本当に改善したかったら皆さんやるって言ってその場で大体印鑑してもらえるんで。
相手が本当に欲しいものを聞く勇気も必要なんですけど。
意外に聞けないですよね。

エグゼにいるときは全然聞けなかったです。本当に。全然営業マンとして当時ダメだなと思いながら。
やっぱり立場が変わると聞かないと。生活できないんで、今は会社を運営している以上。
そういう意味では変わったかなと思うんですけど。

社会人生活としてエグゼの方が圧倒的にあるので、もう僕の背骨みたいになってるんで。
振り返ってみると、エグゼで教えてきてもらったことをやると、大体うまくいくと思います。

ー 業界は関係ないですもんね。
外に出たからこそ分かることもありますよね。エグゼの社員に向けてぜひ。


何言ってんの?って言われそうですけどね(笑)。
1月27日(創立21周年記念イベント)もこみゅフェスにお邪魔しますね。


(注1)
Executive Life.=社員の理想的な将来像。
エグゼクティブは、2021 年8 月に社員が描く理想的な将来像を実現するためのトレーニング制度「SHIP」を発足。
社員の理想的な将来像(=Executive Life.)は、現役のビジネスパーソンとしてだけでなく、現役引退後のビジョンも含んでいます。

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