営業担当に新規開拓を任せているのに、成果が出ない理由 ~「まずはやってみて」で、新規開拓を任せていませんか?

「まずはやってみて」で、新規開拓を任せていませんか?

「営業担当はいる。でも、新規開拓まで手が回っていない」
そんな状況を変えるために、新しく担当者を決める会社は少なくありません。
商品知識を教え、営業資料を渡し、
「まずはやってみて」
と現場へ送り出す。

ところが、なかなかアポイントにつながらない。
商談になっても、うまく話せない。
本人も「何をどう改善すればいいのか分からない」。

しばらくすると、
「まだ経験が足りないのかな」
「新規開拓は向いていないのかも」
と、営業担当者側に原因を求めてしまうことがあります。

しかし、新規開拓は、商品知識を覚えて「まずはやってみる」だけで成果を出せるほど
簡単ではありません。

大切なのは、人を育てることだけではなく、営業活動そのものをどう支えるかという視点です。

この記事では、営業担当に新規開拓を任せても成果が出ない理由と、
新規開拓を担当者任せにしないために必要な考え方を解説します。

この記事で分かること

● なぜ「まずはやってみて」だけでは新規開拓が進まないのか
● 新規開拓で営業担当者がつまずきやすいポイント
●「経験不足」だけを原因にすると改善できない理由
● 新規開拓を担当者任せにしないために必要な営業の支え方

「まずはやってみて」では、新規開拓が難しい理由

新規開拓では、営業担当者が判断しなければならないことがたくさんあります。

たとえば、営業リストを渡されたとしても、
「どの会社からアプローチするのか」
「誰に連絡するのか」
「最初に何を伝えるのか」
「どんな切り口なら話を聞いてもらえるのか」
「断られたら、いつ再アプローチするのか」
など、考えることは一つではありません。

しかも、新規開拓では、既存顧客のように「すでに関係性がある」わけではありません。
相手が自社の商品やサービスを知らない状態から、接点をつくり、興味を持ってもらい、
商談につなげていく必要があります。

つまり、新規開拓では
「何を売るか」だけでなく、「誰に、いつ、どのようにアプローチするか」まで考える必要があります。

ここを整理しないまま「まずはやってみて」と任せてしまうと、
営業担当者は行動しながら一つひとつ手探りで覚えることになり、
成果が出るまでに、かなりの時間がかかってしまいます。

営業担当者が「何を改善すればいいのか分からない」状態になる

新規開拓を始めたものの、アポイントが取れない。

そんなとき、
「もっと電話しよう」
「もっと経験を積もう」
「トークを練習しよう」
という改善策になりがちです。

もちろん、行動量や経験が必要な場面もあります。
ただ、それだけでは改善できないケースもあります。
たとえば、営業担当者が100社にアプローチして10社と会話できたとします。

ここで必要なのは、
「もっと100社に電話しよう!」
だけではありません。

なぜ90社とは会話につながらなかったのか?
課題や改善点を見つけなくてはリストの「NG」ばかりが増えてしまいます。

● そもそもアプローチする企業が合っていたのか
● 電話する相手が適切だったのか
● 最初の伝え方に問題があったのか
● 相手の課題と提案内容がずれていたのか
● タイミングが合わなかったのか

こうした情報を振り返らなければ、次に何を変えるべきなのか分かりませんね。

「やってみる」ことと、「改善しながらやってみる」ことは、同じではないのです。

原因は「経験不足」ではなく、経験を積める環境がないのかもしれない

成果が出ない営業担当者がいたとき、
「まだ経験が浅いから仕方がない」
と考えることもあるかもしれません。
たしかに、新規開拓は経験によって身につく部分もあります。
しかし、ここで考えたいのは、

その経験を、会社として蓄積できているか?

ということです。

たとえば、以前に別の担当者が新規開拓をしていて、
「この業界はこの切り口が響きやすかった」
「この役職の方に話を聞いてもらいやすかった」
「このタイミングで再アプローチすると商談につながった」
という知見を持っていたとします。

それが担当者の頭の中だけに残っていたら、新しい担当者はまたゼロから経験を積まなければなりません。
一方で、過去の営業活動から得られた情報が整理されていれば、新しい担当者はその知見を使ってスタートできます。
つまり、営業育成を考えるときには、

「担当者に経験を積ませる」だけでなく、「会社に蓄積された経験を、担当者が使える状態にする」ことも重要です。

新規開拓を任せるなら、「人」ではなく「営業活動」を支える

ここで、考え方を少し変えてみます。

「新規開拓を任せられる営業担当者を育てよう」
だけではなく、
「新規開拓を担当する人が、成果を出しやすい営業活動を設計しよう」
と考えてみるのです。
たとえば、

■どの企業からアプローチするのか

営業リストをただ渡すのではなく、
「なぜこの企業を優先するのか」
まで分かるようにする。

■誰にアプローチするのか

代表者なのか、営業責任者なのか、現場担当者なのか。
過去の商談実績などから、アプローチ先を考える。

■何を伝えるのか

商品説明を最初からすべて話すのではなく、
「この相手が抱えていそうな課題は何か」
を起点に、会話の入り口を考える。

■うまくいかなかった情報をどう残すか

「断られた」で終わらせず、

「なぜ断られたのか」
「どんな反応だったのか」
を次のアプローチに活かせる情報として残す。
こうした準備があれば、営業担当者は「何となく電話する」から脱却し、考えながら新規開拓に取り組めるようになります。

営業育成は、「教える時間を増やす」だけではない

営業担当者を育てるには、もちろん教育が必要です。
ただ、営業責任者自身が忙しく、
「新人につきっきりで教える時間がない」
という会社も少なくありません。

だからこそ、
教育できる人を増やすことだけが、営業育成ではありません。
☑️過去の成功事例や失敗事例を残す。
☑️営業活動の進め方を整理する。
☑️判断に迷ったときに参考にできる情報を用意する。
☑️成果につながったアプローチを共有する。

こうした仕組みがあれば、担当者が一人で抱え込まずに済みます。
そして、担当者が変わっても、会社に残った情報を使って営業活動を続けられるようになります。
これは、営業担当者を「育てる」こととは少し違います。

営業担当者が育つための土台を、会社側につくることです。

新規開拓の成果を、担当者の経験だけで終わらせない

新規開拓では、一つひとつの営業活動にたくさんの情報が生まれます。
どの企業にアプローチしたのか。
☑️どんな反応だったのか。
☑️なぜ話を聞いてもらえたのか。
☑️なぜ断られたのか。
☑️どんな提案が響いたのか。
これらは、その担当者だけの経験にしてしまうにはもったいない情報です。

営業活動を続けるほど、こうした情報は会社に蓄積されていきます。
そして蓄積された情報が、次の営業活動の判断材料になれば、
「経験者がいないから、新規開拓ができない」
という状態から少しずつ抜け出せます。

新規開拓で本当に目指したいのは、経験者を一人育てることだけではありません。
💡経験のない人でも、過去の営業活動を活かして動ける状態をつくること。
それが、営業組織として新規開拓を続けていくための土台になります。

まとめ|「まずはやってみて」の前に、営業活動を支える仕組みを

新規開拓営業は、商品知識を覚えて「まずはやってみる」だけで成果を出せるほど簡単ではありません。
成果が出ないとき、その原因を「営業担当者の経験不足」だけにしてしまうと、
担当者が変わるたびに同じ問題を繰り返してしまいます。

ですので、
人を育てることと同時に、営業活動そのものを支えることが必要です。
✅どこを狙うのか
✅誰にアプローチするのか
✅何を伝えるのか
✅どんな反応があったのか
✅次にどう動くのか

こうした営業活動の情報を整理し、次の担当者が使える状態にしておくことで
一人の営業担当者が積み上げた経験を、次の営業担当者のスタート地点にすることができます。

営業育成とは、担当者にすべてを覚えてもらうことではありません。

💡担当者が経験を積みながら成長できるように、営業組織の側から支えること。
「まずはやってみて」と任せる前に、会社としてどこまで営業活動を支えられるか。
そこから見直すことが、新規開拓を続けられる営業組織への一歩になるはずです。

🔗 関連する考え方
新規開拓を担当者任せにしないためには、
営業活動の中で得られた情報や経験を「営業資産」として残していくことも重要です。

▶営業担当が頑張るほど、会社に何も残らない。

そんな状態から抜け出すために、営業活動そのものを会社の資産として蓄積する考え方については、こちらの記事で詳しく解説しています。

▶営業担当が頑張るほど、会社に何も残らない。

〈当社の特徴〉
1.アポイント獲得や商談実施への成果報酬型の料金体系
2.60%が1年以上契約する常連クライアント
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執筆者情報 <プロフィール>

株式会社エグゼクティブ 代表取締役 内山 隆
大学卒業後、東証向けソフトウェア開発を行う東京証券取引所関連のIT企業に入社。収益の柱である東証からの売上とは別に、2本目の大きな収益の柱を作るべく、販路が全くない状態で新規開拓営業を開始。パンフレット1枚を武器に、一部上場企業など未取引の企業から億単位の受注を獲得する。
約4年間で新たな収益の柱を築いた後、2002年1月、住まいのアパートの台所を本社として、 BtoB提案型商材専門の営業アウトソーシング会社「株式会社エグゼクティブ」を設立。
「俺たちを雇ってくれないか?」というキャッチコピーでゼロから市場を開拓。 創業以来、20年以上にわたり約6,000社と商談を重ね、IT、販促、人材開発、コンサルティング商材で、1,000社を超える企業から営業活動を受託。
営業アウトソーシングが一般的な業界用語になるまで市場を成長させた。依然としてBtoB提案型商材の営業難易度は高く、また近年の人手不足により営業人材の確保が難しい状況において、営業活動の「特効薬」となるべく、第一線で商談を行い続けている。

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