トップセールスを「再現」する組織戦略。営業活動を仕組み化する3つのステップ

トップセールスを「再現」する組織戦略。営業活動を仕組み化する3つのステップ

「うちのチームは、〇〇さんがいなければ売上が立たない」
多くの営業マネージャーが抱えるこの悩みは、営業活動が特定の個人のスキルに依存する「属人化」が原因です。

しかし、トップセールスのノウハウは、決して再現不可能なものではありません。
その成功パターンを言語化し、チーム全体の「仕組み」として落とし込むことで、誰でも安定した成果を出せる強い組織をつくることができます。本記事では、営業活動を仕組み化し、トップセールスを「再現」するための3つのステップを解説します。

《 記事の要約 》
◼ 営業組織の課題である「属人化」に焦点を当てます。
◼ トップ営業マンのスキルやノウハウを、組織全体で再現可能な「仕組み」に変える方法を解説します。
◼ 「可視化」「標準化」「定着化」という3つのステップで、営業活動を仕組み化する具体的な方法を提示します。

執筆者略歴

株式会社エグゼクティブ 代表取締役 内山 隆
大学卒業後、東証向けソフトウェア開発を行う東京証券取引所関連のIT企業に入社。収益の柱である東証からの売上とは別に、2本目の大きな収益の柱を作るべく、販路が全くない状態で新規開拓営業を開始。パンフレット1枚を武器に、一部上場企業など未取引の企業から億単位の受注を獲得する。
約4年間で新たな収益の柱を築いた後、2002年1月、住まいのアパートの台所を本社として、 BtoB提案型商材専門の営業アウトソーシング会社「株式会社エグゼクティブ」を設立。
「俺たちを雇ってくれないか?」というキャッチコピーでゼロから市場を開拓。 創業以来、20年以上にわたり約6,000社と商談を重ね、IT、販促、人材開発、コンサルティング商材で、1,000社を超える企業から営業活動を受託。
営業アウトソーシングが一般的な業界用語になるまで市場を成長させた。依然としてBtoB提案型商材の営業難易度は高く、また近年の人手不足により営業人材の確保が難しい状況において、営業活動の「特効薬」となるべく、第一線で商談を行い続けている。

ステップ1:営業活動の『可視化』

まず、トップセールスが「なぜ売れているのか」を客観的に把握することから始めます。個人の頭の中にあるノウハウを、チーム全体で共有できる形に「可視化」することが第一歩です。

◆ KPIの再定義

単純な「電話件数」や「訪問数」だけでなく、「ヒアリングにかかった時間」「商談での質問数」など、成果に繋がる行動を細かく分解し、計測します。

◆ 商談内容の記録

トップセールスの商談音声や議事録を共有し、どのタイミングで顧客の心を開いたか、どんな質問で本音を引き出したかを分析します。

◆ 成功事例の言語化

「なぜこの案件が成功したのか?」を本人にヒアリングします。
「顧客の課題を深掘りできたから」「競合との差別化ポイントを明確に伝えられたから」といった理由を言語化します。

ステップ2:プロセスとノウハウの『標準化』

可視化されたノウハウは、誰でも実践できるように「標準化」します。
マニュアルやツールを活用し、営業活動のムラをなくしましょう。

◆ ヒアリングシートの作成

誰が使っても同じレベルの情報を引き出せるよう、テンプレート化されたヒアリングシートを作成します。
(営業経験に左右されることなく、誰もが同じように必要な情報をヒアリングできることがポイントです!)

◆ トークスクリプトの整備

顧客の課題やフェーズに合わせた、具体的なトークスクリプトや質問集(ヒアリング項目)を整備します。
(アポイントの確度のバラツキをなくします。感覚や経験頼りの不安定な営業活動は卒業です!)

◆ 情報共有ルールの徹底

チーム全体のノウハウが資産として蓄積されることが重要です。
商談後には必ずCRMに内容を記録する、週次ミーティングで成功事例を共有する、といったルールを徹底しましょう。

ステップ3:仕組みの『定着化』と『改善』

ここまできたら、次は作った仕組みをチームに浸透させ、継続的に改善していくフェーズです。

◆ 定期的なロールプレイング

標準化されたヒアリングシートやトークスクリプトを使って、実践的なロールプレイングを繰り返します。マネージャーがフィードバックすることで、個人のスキルアップと仕組みの定着を同時に促します。

◆ 成功事例の共有

チームの朝会や週次ミーティングで、仕組みを使って成功した事例を発表する時間を設けます。
「マニュアル通りにやったら、こんな成果が出た」という成功体験が、他のメンバーのモチベーションを高めます。

◆ フィードバックの循環

うまくいかなかった点や改善点をチームで話し合い、常に仕組みそのものをアップデートし続けます。
こうすることで、属人化を防ぎ、組織が自律的に成長するサイクルが生まれます。

まとめ:『仕組み化』が、持続的な成長を可能にする

営業活動の仕組み化は、一朝一夕で成し遂げられるものではありません。しかし、この取り組みは、単に目の前の売上を上げるだけでなく、

⭐新人の早期戦力化
⭐営業組織全体の生産性向上
⭐事業の持続可能性の確保

といった、組織全体のパフォーマンスを根本から変える力を持っています。
トップセールスの「勘」を「仕組み」に変えることで、あなたのチームも、特定の誰かに頼ることのない、自律した強い組織へと生まれ変わることができるはずです。

〈当社の特徴〉
1.アポイント獲得や商談実施への成果報酬型の料金体系
2.60%が1年以上契約する常連クライアント
3.メンバーの半数以上が5年以上の在籍、最長は20年。全員正社員。
4.既存顧客へのアンケートでは「営業品質が高い」「社内教育が徹底されている」との評価

執筆者情報 <プロフィール>

株式会社エグゼクティブ 代表取締役 内山 隆
大学卒業後、東証向けソフトウェア開発を行う東京証券取引所関連のIT企業に入社。収益の柱である東証からの売上とは別に、2本目の大きな収益の柱を作るべく、販路が全くない状態で新規開拓営業を開始。パンフレット1枚を武器に、一部上場企業など未取引の企業から億単位の受注を獲得する。
約4年間で新たな収益の柱を築いた後、2002年1月、住まいのアパートの台所を本社として、 BtoB提案型商材専門の営業アウトソーシング会社「株式会社エグゼクティブ」を設立。
「俺たちを雇ってくれないか?」というキャッチコピーでゼロから市場を開拓。 創業以来、20年以上にわたり約6,000社と商談を重ね、IT、販促、人材開発、コンサルティング商材で、1,000社を超える企業から営業活動を受託。
営業アウトソーシングが一般的な業界用語になるまで市場を成長させた。依然としてBtoB提案型商材の営業難易度は高く、また近年の人手不足により営業人材の確保が難しい状況において、営業活動の「特効薬」となるべく、第一線で商談を行い続けている。


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