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スゴイ企業
2020/03/06

インタビュー / 対談 [ソリューション開発] 株式会社コネクトワン

うちのサポートチームは、今までシステムに関する悩みを100%解決しているんです。

株式会社コネクトワン 営業部長 吉田 晋 様インタビュー(以下、敬称略)
「コネクトワンの成り立ちと、製品の特徴」についてお話をお伺いしました。
インタビュアー:株式会社エグゼクティブ 代表取締役 内山隆
[ソリューション開発]

株式会社コネクトワン
営業部長 吉田 晋

自分には一体何ができるんだろうか。

─ いきなりですが、なぜこの事業をやってらっしゃるんですか?

吉田:色々とありまして。もともと僕は自動車メーカーでオートバイの設計をやってたんです。

─ 新卒で入社されたんですか?

吉田:そうです。1986年に入って2000年までです。

─ もともと学生の頃に設計の勉強をされていたのですか?

吉田:電磁気学だったので、どちらかというとリニアモーターの設計などですね。

─ リニアモーターカー!すごく最先端じゃないですか。
それで自動車メーカーでオートバイの設計をされて。お好きなんですね、そういうのが。

吉田:そうですね。その会社はピラミッド型じゃなく、文鎮型組織なんです。マネージャーがいて、あとは全員横並びなわけです。
ですので、入社して1〜2年で担当を任されて、会社の名前で設計し、予算もきちんと出て開発して。
出張に行くときも会社の名前でエンジニアとして出張に行けるわけです。雑誌にもちょこっと載ることもあったり、学会で発表することもあったりして、面白かったですね。

でも結局あとは定年まで一緒なわけです。1〜2年でドンと面白いところまで行くけど、あとはずっと一緒なんです。

─ 職人の世界はそういうことなんでしょうか。

吉田:職人の仕事はまだよかったんですが、さらに会社が効率、効率と言い出して。設計の効率化ですね。

入ったときは町工場的な雰囲気もあり、遊び心があった。それが、そういうところはどんどん削っていくような感じになって。生意気だったんですけど、それはこういう風にするべきだ。と会社の色んなところで言ってみたりしたわけです。

─ 吉田さん、それ想像つきます(笑)

吉田:その時に、会社の中にそういうグループがあったんです。「会社の創造性を維持しなきゃいけない」という。
うちのマネージャーが「うるさいからお前はうちのグループ代表としてそこに行け」と言われて。そこに行くと僕が普段会えないような大先輩や偉い人がいて。創造性ってこういう風に作られるんだなと、すごい勉強になったわけですけど。

創造性って追い詰められたときに出るわけです。
みんな夢に出るくらいウーってうなされる。これはもうだめだと、俺もう会社辞めるか…くらいに追い詰められたときに、お風呂に入ったり、トイレ行ったり、電車に乗って、ぱっと閃く。
自動車の名作と呼ばれた発明をしてる人たちに、インタビューしていったらみんなの共通点は「追い詰められて」。レギュレーションがきつくてだめ、コストがだめ、とか、ぎゅーってコンプレッションがあった後に、ぱっと閃きがあったわけです。
周りは、その前のコンプレッションについては見ていなくて、「なんだトイレで閃くならトイレもっと増やしたほうがいいんじゃないか」って言ってましたけど(笑)

─ なるほど(笑)それで活動の方はどうなったのですか?

吉田:結局色々やっても変わらなかったんです。

─ 会社に影響を及ぼせない?

吉田:及ぼせなかった。それで思ったんです。自分は会社を変えようって偉そうなこと言っているんだったら、自分には何ができるんだろうか、と思ったわけです。会社の看板を背負わないで、一人で。

─ 誰かに言われたのではなく、自分でそう思ったんですか?

吉田:そう。
その時「まぐまぐ」というメールマガジンが始まった年で「まぐまぐ」に毎日書いたんです。サラリーマンの達人になるためのノウハウのようなことを。僕はサラリーマンの達人ではないんです。けれど、何書いてもいいわけだから最初は(笑)そういうことを書いていたら、すごく人気が出て、読者が5000人ぐらいに。

例えば「明日〇〇に出張に行くことなりました。」と言うと、3人くらい読者の人が来るんです。出張行くって言ったらその現地にいる人が来る。
埼玉に住んでいる時は「花見やるよ」って言ったら、東京近辺の人が10人くらい来て、みんなうちに泊まって酒盛りするんです。未だに年賀状のやり取りしてる人、何人もいますね。

─ メールマガジンの記事の内容はどのような方向性だったのですか?

吉田:記事を書く上で心がけたのは1個だけで。毎日書くのでそんなに長くは書けないんですけど。

─ 毎日書いていたんですか?

吉田:毎日書かなきゃいけない、毎日。日課にしないとだめなんです。それで必ずエンディングは希望を持たせる感じなんです。読み終わって後味が良いようにしたわけです。
普通に書いたら、文句になったり問題提起になって終わってしまうので。
とにかく絶対に会社の良いところを見つけて、ハッピーエンドになるような結末にすることだけを心がけて。あとは日常の会社の話をちょっとぼかしたり脚色したりして。

そのうち、友人から声がかかって。友人の勤務している企業で、社内ベンチャーを募集しているから一緒にやらないかと。吉田の「まぐまぐ」を毎日読んでいて、面白いから自分で会社を作るんだったら吉田とやってみたいと言われまして。

それで一緒にITの会社をやることになりまして。半年ぐらいプランを考えて、その友人の企業にプランを提出したら通ったんです。企業が融資もしてくれて。
そこで、それまで勤務していた自動車メーカーを辞めました。

ビジネスパートナー、天野との出会い。

吉田:ITの会社を立ち上げることになって、友人も僕もプログラマーじゃないので、プログラマーを探すことになって。プログラマーが集うメーリングリストに入りました。
2000年頃は、日本でITの起業ブームで、ビットバレー(インターネット関連のベンチャー企業が集まる、東京都渋谷区とその周辺の通称)と言って渋谷近辺でそういうIT企業が集まっていたんです。
それで五反田での集まりに行ったところ、みんなが列を作って「これどうしたらいいんですか?」と相談を持ちかけられている人がいまして。その人は「あー、それはJavaをこうして、こうすればいいんじゃなかな。」という風に、みんなの悩み相談をパパパっと解決してしまうんです。

僕も「友人とITの会社を起こすんだけど、Notes(ノーツ)のメールをガラケーで見るシステムを作りたいと思っていて。」と相談して。色々と詳しく教えてくれたんだけど、よく分からなかったので「また明日も相談しにきていいですか。」と。

それが、のちに一緒に会社をやることになる天野との最初の出会いでした。

─ 天野さんは何屋さんだったんですか。

吉田:フリーの助っ人ですね。炎上した案件を片付けるんです。年に2〜3本やるわけ。知る人ぞ知る、みたいな助っ人なんです。

─ 起業する予定の会社に天野さんも誘ったんですか。

吉田:友人と僕で起業し、天野の希望で外部コンサルタントという形で入ってもらいました。それで、天野に開発をしてもらい「Notes(ノーツ)のメールをガラケーで見られるシステム」のバージョン1を作って売りました。

でも融資をしてもらったお金は開発費などですぐに無くなり、さらに追加で融資をしてもらったんだけど、もう後が無いって時に1件、2件とお客さんがついて。
その時に、第2世代(バージョン2)をやるべきだと思ったんです。
Notes(ノーツ)もガラケーもいずれ終わっちゃうし。僕は開発の責任者と営業もやっていたので、お客さんに会って話を聞くと、他のシステムも色々見たいと。
天野に相談したところ、それはできるけど、別製品ぐらいの作り直しが必要だと言われまして。

一緒に起業した友人には、社内ベンチャーとしてITをガリガリやるのは趣旨じゃない、バージョン2を作りたかったら天野と会社を作ったらいいじゃないか。と言われまして。
それが2005年ですね。新たに、天野と一緒に「色んなものに接続できるシステム」を開発することになりました。

コネクトワンの歴史

─ それがこの会社「コネクトワン」ですか?

吉田:2003年に天野が会社を作っていたんですよ。そこを「コネクトワン」にしました。
開発する製品は「色んなものにコネクトしてひとつになるもの」ということで製品名も社名も「コネクトワン」にしました。製品名=社名が分かりやすいよねと。

その頃、色々なベンチャープランのコンテンストがあったんです。2人別々にプランを書いて、応募して通った方が社長をやることにしようと。

私が書いたのが残って。天野はプランを書くのが間に合わなかったんです。それで私が社長になりました。

その時のベンチャープランは4次選考まで残ったんですが、条件が合わなくて止めて。
そのあとは、そのベンチャープランを元にビジネスプランを書いてVC(ベンチャーキャピタル)を回り、随分お金が集まったんです。
前回、投資してもらった時にあっという間になくなったので、気をつけていたのですが、リーマンショックもあって一気に大きい案件が無くなって。
そこからもうずっと地道にわらしべ長者のごとく。

コツコツコツコツ少しずつやって、ようやく目鼻がついて、忙しくなってきたので人員増員をしました。ただ、それがあまりうまくいかなくて。案件もダメになったりして。
それで天野が「立て直しのために自分が社長をやるので、吉田は退いてくれ。」「ああいいよ。」と。登記上は僕が社長ですが、今は、実質天野がトップです。それで僕の名刺は「営業部長」で回っています。
そこから2年経って、ようやく息がつき始めたかなと。

─ 今、会社の雰囲気はどうですか?

吉田:大分いいと思いますよ。
ここ(仕切りのないオープンな場所)で取締役会をやって、資金繰りの話もしていますから、社員みんな全部を知ってますよ。オープンな環境だと思います。

うちの製品は特定のところで、他を凌駕するぐらいの、ものすごいポイントを持っています。

─ 御社のサービスをどういう会社に知って欲しいですか?

吉田:うちの会社を評価してくれるところっていうのは、条件が2つあって。1つは比較的大きい企業なんです。どういうわけかやっぱり。で、もう1つは、その担当の人が非常に新しい物好き。僕とか天野のカテゴリーに近い人ですけども。

─ なるほど。それは自己分析していただくと何ででしょう?

吉田:それは、うちの製品って尖っているので、やっぱりこんな少人数で作っているので。ですから、その特定のベンチマークではものすごくパフォーマンスがいいんです。

例えばセキリュティが機能がいいとか。
とにかく、ある時、特定のポイントでものすごい他を凌駕するぐらいのポイントを持っています。
ただし、会社の規模は小さいので、ドキュメントは少ないし、マニュアルも少ないし、代理店がいるわけでもないし。
電話すると吉田が出てくる。あれ吉田って営業部長だけど、ホームページ見ると社長で、この層の薄さ何?みたいな(笑)
しかも、数が少ないから1個あたりの単価はやっぱり上がらざるを得ないわけです。
最初に「いわし戦略」をやったけど、結局なかなか「いわし戦略」をやるためにはもっと投資しなきゃいけないんです。マニュアル作成や人材など。

─ そうですね。汎用性持たせていかなければいけない。

吉田:で、お客さんが見たときに層が厚そうな雰囲気がなきゃ、だめなわけです。
毎回誰に電話しても吉田。サポートに電話しても結局回されるの吉田。営業に電話しても吉田。なんか社長吉田。すっげぇ層薄い。
いやもう1人いるんです天野が。いやいやいや。いわしにはまだ全然。

「吉田が足繁く通います。天野が時々電話や訪問でサポートします。」と。そうすると尖った会社や、ある程度予算を持っている会社さんとのおつき合いになるわけです。

─ それではこの会社はどうなっていきますか?御社とお付き合いする企業のターゲットは狭いとのことですが、私は個人的にはそれで良いと思っているんです。
でも一方で、もうちょっとこうならないと、と考えているんですよね。

吉田:僕は別にそこはそんなには。
どちらかというと、カンブリア宮殿などを見て面白いなと思う会社は、「製品のここ」にこだわることによって、結果的にブレイクした時にこうなってた。
でも社長は別にこうなる(ブレイクする)こと自体、今でもそんなに求めてないという会社の話に共感持つことが多いので、たぶん僕の好みとしては今はそっちなんだなと思う。

─ たぶんね。うちも同じなんで。分かります。

うちのサポートチームは、今までシステムに関する悩みを100%解決してるんです。システム屋さんの人手不足を解消したいと思っています。

─ でもやっぱりいい会社は日本に山ほどあるんです。ここが凄いって会社に、いっぱい出会うんです。一応営業屋と称してるわけだから、ちょっとくらいはお手伝いしたいじゃないですか。

吉田:そうですよね。
うちに「DoCAN」というクラウドサービスがあります。
セキュアブラウザとAWS上のゲートウェイを一体化したサービスなのですが、このセキュアブラウザはiOSとAndroidとWindowsという3つのOSに対応して自社で開発しました。もちろんこれらのブラウザのメンテナンスも自分たちで行っているので、ブラウザに関するトラブルに非常に強いんです。

これがどんな強みを持つかというと、たとえば今、システム屋さんの人手が足りないんです。
どこの情報システムも。人が足りない部分をDoCANがやりますと。
セキュリティに関して、毎月新しい情報をアップデートして万全にしないといけないと思いつつ、なかなかここの情報をキャッチアップして、なおかつその自社のシステムにそれを充てるのは大変な労力なんです。

かつ、メンテナンスをしているサーバーっていうのは古いんですよ。そうすると、古いものをメンテナンスしつつ、新しいセキリュティを入れると、毎年難易度が上がっていく。
このギャップが毎年どんどん広がっていく上に、予算で人が減らされてるんです。

「いきなり動かなくなって」という電話がお客さんから掛かってくるんですね。何でいきなりこうやって動かなくなるかって言うと、WindowsとかiPhoneとかのOSの方でどんどんセキリュティを毎年少しずつ厳しくしているので、あるところでその古いウェブシステムのある機能が、使えなくなることが起きてるんです。
その原因は色々あるんです。このプロトコルが使えなくなる、このスクリプトが使えなくなった、こういった感じで。
でもこれが起きた時にシステム担当者の人は何が原因でそれが起きたかって見つけるのは、もう至難の業なんです。

うちは、DoCANで通信のログが取れていますから、それ見れば原因がすぐ分かるわけです。プロだから、うちは。だからそれやりましょうと。
うちのDoCANがお手伝いしますと、そこ任してくれと。うちはサポートチームがいまして、今までほぼ100%解決してるんです。
何か不具合があったときも、ここにルールを入れたら動くようになります、というご提案をしますと。
なので、とにかくウェブに関して人が足りないでしょ、メンテも大変でセキリュティもどうやっていいか分からないっていうか、すごい大変だって。大変だからそのまま凍結しようっていうんじゃなくて、DoCANを入れてくださいと。という提案をしたいですね。

─ 御社のことを知るべき会社が世の中にはいっぱいあるはずなんですよ。ただ製品紹介をするのではなく、御社のルーツを聞きたい。と思いまして。お話、面白かったです。ありがとうございます。

会社名: 株式会社コネクトワン
HP: https://www.connectone.co.jp/
CEO: 吉田 晋
Founder /
Senior Archtect
天野 孝則
ビジョン: 業務システムを接続して ( Connect ) 一つに ( ONE ) 統合する。
(取材・記事:広報担当者)
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住所
〒103-0012
東京都中央区日本橋堀留町1-6-5
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代表者
内山 隆
事業内容
営業アウトソーシング
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